八ヶ岳で民泊×二拠点は成り立つか——「使わない期間を貸す」前に知ってほしい固定費の話
- 2025年12月16日
- 読了時間: 4分
更新日:6月11日
八ヶ岳への移住や、都市と地方の二拠点生活を検討される方と話していると、多くの方が、同じ前提から話を始めます。
「平日は都市で仕事をして、使わない期間は貸せたらいいですよね」
「民泊にすれば、固定費の足しになると思っていて」
この考え方自体は、とても自然です。二拠点生活を現実的に考えようとすれば、空いている時間をどう扱うかは避けて通れないからです。
ただ、その発想のまま物件を選んでしまうと、あとから「思っていた暮らしと違う」と感じる方が少なくありません。
使わない期間を民泊にすれば、二拠点の固定費は賄えますか?
多くの場合、期待したほどは賄えません。民泊は法整備が進むほど、用途の説明・近隣への配慮・管理責任といった見えなかった手間とコストが固定費として表に出てくる仕組みだからです。二拠点を長く続ける鍵は「どれだけ稼げるか」ではなく「どれだけ稼がなくても続けられるか」にあります。
二拠点で一番重いのは「収益」ではなく「固定費」
二拠点生活が難しくなる最大の理由は、収入が足りないからではありません。
固定費が二重になることです。
住宅ローンや家賃
管理費・修繕
光熱費
移動コスト
管理を外注した場合の費用
これらは、使っていなくても、毎月確実に出ていきます。
その固定費を相殺する手段として、民泊や短期貸しが検討されることが多いのです。
民泊は「空き時間の活用」ではない
民泊は、「使わない期間を貸すだけ」というほど、単純な仕組みではありません。
特に近年は、
宅建業法の改正による書面の電子化
IT重説の本格化
管理実態・責任主体の明確化
など、不動産を取り巻く制度が大きく変わっています。
これは、不動産取引を楽にするための改革ではなく、
誰が、どの用途で、どう管理しているのかを曖昧にさせないための制度設計です。
法律改正と、民泊の相性
民泊は、住宅でもなく、宿泊業でもなく、賃貸でもない、中間的な用途です。
この「中間」であることが、法律が整備されるほど、不利に働きます。
用途の説明
近隣への配慮
管理者の明示
トラブル時の責任
これらは、今後も軽くなることはありません。
民泊は、法律改正が進むほど、見えなかった手間とコストが固定費として表に出てくる仕組みだと考えた方が現実的です。
二拠点で本当に考えるべきは「収益」ではない
ここで、視点を変えてみてください。
二拠点生活に必要なのは、「どれだけ稼げるか」よりも、
どれだけ稼がなくても続けられるかです。
固定費が低ければ、
行かない月があっても苦しくならない
仕事量を調整できる
家族の予定に合わせられる
二拠点は、余白があって初めて成り立つ暮らしです。
固定費を下げる暮らし設計という選択
八ヶ岳での暮らしが、都市と同じ固定費構造のままだと、二拠点は長続きしません。
取得費を抑えた土地と建物
日射・風・森を活かした光熱
畑や保存による食の補完
自分で管理できる規模
これらは、毎年確実に効いてくる「見えない収益」です。
八ヶ岳西麓で民泊が合わない理由
八ヶ岳西麓には、
区文化
水利
除雪
森と農
といった、暮らしを支える仕組みが残っています。
ここでは、短期滞在者の回転よりも、定住・半定住者の積み重ねが価値をつくってきました。
民泊は、そのバランスを崩しやすい用途です。
二拠点の先に残るもの
民泊で収益を上げる二拠点も、成り立つ人はいるでしょう。
ただ、多くの人にとって現実的なのは、
民泊収益に頼らなくても成立する二拠点です。
私たちが見ているのは、短期の利回りではありません。
10年後も、行くたびに「帰ってきた」と感じられる場所。稼ぎ続けなくても、家族と暮らしが回る土地。
八ヶ岳で二拠点を考えるなら、まずそこから考えてみてください。
担当朝倉のコメント
当社が民泊向けの物件提案をしていないのは、高い固定費と人手に依存する事業は、暮らしの安定と相反すると考えているからです。取得費と維持費を抑え、畑や薪で暮らしの一部を自分でまかなえる土地——稼がなくても回る構造こそ、二拠点が10年続く条件だと、日々の取引の中で実感しています。
二拠点の拠点となる物件は別荘サイトもご覧ください。




